夏井 ひとみ
夏井 ひとみ

necco Note

ヘプタゴンさんの会社資料、制作秘話。構成やデザインのポイントなどを詳しく解説します!

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ご依頼いただいた経緯

necco では、株式会社ヘプタゴンさんの会社資料づくりをお手伝いしました。

ヘプタゴンは、東北を拠点にクラウドのインテグレーションや開発、保守、コンサルティングをおこなう会社です。necco では、ヘプタゴンの代表・立花さんやメンバーのみなさんと以前から交流があり、2019年には紙の会社パンフレット制作をお手伝いしたという経緯があります。

今回は「紙パンフレットのデジタル版として、PC やスマートフォンからも閲覧できる PDF 資料を作りたい」との要望をいただきました。

ヘプタゴン会社資料PCモニター写真
ヘプタゴン会社資料PCモニター画像

今回制作した資料の全ページは、こちらからご覧いただけます。

以下からプロジェクトの詳細がご覧いただけます。

heptagon Brochure

2019年に制作した紙パンフレット

こちらが3年前に制作した紙パンフレットです。当時はまだコロナ禍前。オフラインイベントなどで来場者に配布する機会が多いということで、持ち運びやすく鞄のなかでも邪魔にならない148㎜×148㎜の正方形サイズで制作しました。

既存ロゴのカラフルな色使いや七角形のモチーフをパンフレットデザインにも取り入れ、華やかながらも色が情報の邪魔にならないシンプルな構成としています。

表紙と裏表紙。ロゴの七角形とカラーをアクセントとして取り入れました。
サービスページとメンバー・登壇実績ページ。
スローガンを掲載したページは、ヘプタゴンの拠点である仙台の街並み写真を使用してクリーンなイメージに仕上げました。

紙パンフレット制作の実績は以下からご覧いただけます。

heptagon Brochure(Paper)

資料の目的と課題

パンフレットをデジタル化するうえでヘプタゴンさんから上がってきた目的と課題は以下の通りです。

  • 仕事のお問い合わせの際に添付資料としてメールなどで送信したり、クライアントとのオンラインミーティング時に使用する想定。
  • 資料の最終ゴールは、会社の認知が最優先。
  • 2019年以降の実績やメンバーなどの追加情報を掲載したい。
  • 現在の事業内容が開発寄りになっているのが懸念点。今後は見せ方を変えて、開発会社のコンサル、内製化支援を行っていることを伝えていきたい。
  • 下請け会社が多い東北の企業の中で、「支援と技術を併せ持った会社」「東北の DX を担う会社」という先進的なイメージを確立していきたい。

上記から見えてきた necco の役割

ヘプタゴンさんから課題や要望をうかがい、紙パンフレットを PDF におこしただけの資料にはしたくないなと思いました。
情報の更新はもちろん、構成・文章・デザインを見直して改善し、より良いものへと進化させること。「ヘプタゴンさんのいまとこれから」を伝える資料をつくることが、私たちの役割だと感じました。

  • 東北の DX を担う「強さ」や「先進性」をあらわしたデザインへと進化させる。
  • 事業内容の見せ方を再検討し、開発会社のコンサルや内製化支援を強調した文章やデザインへと改善する。
  • 登壇で使用する可能性も考慮し、大きいモニターでも閲覧できるようフル HDサイズ(1920×1080px)にする。
  • 商談や採用で使う際に、より説得力のある資料となるよう、紙のパンフレットには掲載していない「ヘプタゴンの文化」「数字で見る実績」などの情報も詳しく紹介する。

使用ツール

デザイン

  • 全体のデザイン:Figma
  • 写真レタッチ:Adobe Photoshop

ワイヤー作成や写真・イラストなどの素材整理、デザインは Figma を使い、社内でディレクター・デザイナー・エディターが共同編集をしながら進めていきました。紙のパンフレットは Adobe Illustrator で制作していたので、引き続き使用するデザインについては Illustrator のデータを Figma 用に変換して進行。写真のレタッチは Adobe Photoshop を使っています。

やりとり・進行管理

  • お客さまとの会話:Slack
  • 校正のやりとり:Figma

ヘプタゴンさんとは以前から Slack でやりとりしていたこともあり、今回も引き続き Slack を使用しました。校正については Figma のコメントを使っていただきました。該当の箇所でコメントマークをクリックするとテキストが書き込めるカンタン仕様。Figma に慣れていないヘプタゴンさんにも難なく使っていただけたようです。

台割作成・情報整理

Google スプレッドシートを使って台割を作成しました。会社資料に掲載するテキスト情報については、ヘプタゴンさんからベースの資料をいただき、necco がそれをリライト・調整して進めました。

プロジェクトメンバー

以前紙のパンフレットを制作したメンバーが今回も担当しました。担当はこのように分かれていますが、necco では設計もライティングもデザインも、職種の垣根を越えて意見を出し合い、サポートしながら進めています。

  • クリエイティブディレクション:阿部 文人
  • グラフィックデザイン:今 聖菜、阿部 文人
  • アシスタントデザイン:中川 小雪
  • ディレクション・設計:夏井 ひとみ
  • ライティング:ヘプタゴン、夏井 ひとみ

情報整理とワイヤー設計

構成(追加・調整内容)

紙パンフレットをベースに、「追加したい情報」「更新したい情報」「今回は掲載しなくてもいい情報」を整理・検討し、以下の調整を行いました。

  • 事業内容の追加・調整(東北の DX 支援の内容を追加する)
  • 事例の追加(2019年以降のおもな実績を追加する)
  • 会社の文化を追加(採用応募者が閲覧する場合を考慮し、ヘプタゴン独自の文化を伝える)
  • 登壇実績の追加・更新(2019年以降に登壇した実績を追加する)
  • 数字で見る実績を追加(ヘプタゴンさんの強みである「高い技術力」を数字で明確に伝える)
  • メンバー追加・更新(2019年以降に変更・追加されたメンバー情報を掲載する)

台割作成

こちらが初回ヒアリング後に作った台割です。この段階では33ページ構成。Google スプレッドシートに「ヘプタゴンさんへの質問」欄と「ヘプタゴンさんからの回答」欄を作り、意見や回答、情報の概要などを記入していただきました。

こちらが決定した台割です。少し増えて全37ページとなりました。

ワイヤーフレーム作成

台割にそって Figma 上でワイヤーフレームを作成しました。
こちらがその一部です。スプレッドシート(台割)のスクリーンショットやヘプタゴンさんから提供いただいた資料を Figma に貼り、それらを参考に進めていきました。

テキストについては紙パンフレットや既存ウェブサイトを参考にしながら、現在のヘプタゴンさんに合う言い回しを検討してリライトや調整をおこないました。

デザインについて

前回のパンフレットより利用できる色や要素はいくつかあったものの、多くのページが新規のページとなり、表現できる紙面の比率もウェブにあわせて16:9に変更しました。オンラインミーティングなどで利用することが多いためディスプレイサイズに最適化した比率で作成することとしました。

デザインコンセプトとしては、ヘプタゴンの七角形・七色のブランドカラーをベースに、表紙から目次へと続くグラデーションなど、前回の紙パンフレットにはなかった要素を新しく取り入れ、ヘプタゴンの少し先の未来を先取りし、様々な技術が交差し繋がっていく様子を表現しています。

各ページはセクションごとに違った色を使用して、構造を区別しました。同じセクション内ではページ毎に分断されないよう、前後が繋がっているようなシームレスなデザインにしています。

このように全体を見ると、色による構造の区別と前後の繋がりが分かりやすいかと思います。ディスプレイで1ページずつめくることになると思いますが、前後の繋がりを感じてもらえるようなデザインとしています。

さらに、ヘプタゴンのタグラインでもある「ビジネスを加速させ、課題を解決し、文化を変える。」を表現できるよう、加速と変化をあらわした右肩上がりのラインを使用。先進的な技術力で地域に貢献するヘプタゴンの親しみやすさと、サービスの勢いが伝わるデザインを目指しました。

導入ページでは、ヘプタゴンさんが掲げる3つの理念を1ページずつ掲載しています。前後のページとのつながりを意識しながら、Valueページの最後にはヘプタゴンさんからのメッセージを掲載し、より信頼感が高まる流れとしました。

サービスや実績など、お客さまがより関心を寄せるページは「どんなことを行っている会社なのか」が第一に伝わるようにデザインしました。提供いただいたイラストや、新たに制作したアーキテクチャ図を用いてビジュアルとコンテンツの両軸から訴求することを意識しました。実績の概要を伝えるのはもちろんですが、実際のお客さまの声も各実績にできる限り掲載し安心感や信頼を得られるように努めています。

強みを紹介するページでは、東北の案件が9割となることから、日本地図の東北地方を黄色で強調。斜めのラインでヘプタゴンさんの先進性をあらわしました。

また、数多くの AWS 利用実績を誇るヘプタゴンさん。その信頼性や技術力の高さを、力強い「OVER」の文字で印象づけました。地元に根ざした企業であること、そして、AWS の利用実績が多く技術力が証明されていること。これらの強みを、文章とデザインで力強く表現しています。

さいごに

紙パンフレットを制作した2019年からこれまで、事業内容や技術力がより一層進化したヘプタゴンさん。常に変わり続ける要素とこれからも変わらない要素を、デザインや文章、構成で表現することを目標に資料を作成しました。

今回ディレクションや情報整理を担当してくださったヘプタゴン菊池さんから、とってもうれしい言葉をいただきました!

necco さんが常に期待を超えてくるのは、私たちの「根っこ」を理解してくれるから

necco さんには以前から会社パンフレットや社員の名刺の企画・制作をお願いしていたのですが、今回の会社パンフレットのリニューアルでも迷わず necco さんにお願いしました。

今回のリニューアルでは、私たちが事業にかける想いや企業文化を含めた、当社の全体像を紹介することに決めていたのですが、これを一つのストーリーに落とし込み、受け手の印象に残るものには至らないという悩みを抱えていました。

necco さんは、そんな私たちに親身になって接してくださり、当社の今後なりたい姿まで踏まえた内容で、ストーリー性のあるデザインに落とし込んでくれました。いつも期待を超えるものを作っていただけるのは、私たちの「根っこ」を理解してくれているからに他ならないと思っています。

これからもどうぞよろしくお願いします!

株式会社ヘプタゴン
ビジネスデベロップメント 菊池崇仁

https://necco.inc/project/heptagon-brochure

代表の立花さん、菊池さん、ヘプタゴンのみなさま、本当にありがとうございました!

necco では、このようなダウンロード用会社資料や紙でのパンフレット制作などもお手伝いしています。お客さまが抱えている悩みを「根っこ」から見つめ、解決と導く成果物をお作りいたします。下記お問い合わせフォームより、気軽にお声がけください。


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(2024年10月時点)

夏井 ひとみ

夏井 ひとみ

Hitomi Natsui

宮城県生まれ。 大学卒業後、仙台の広告代理店にて週刊フリーペーパーの取材・編集・ライティング、企業のイベント企画・プロモーション提案などに従事。その後、住宅会社の広報スタッフを経て2014年に秋田県へ。ウェブサイト、パンフレット、商品パッケージデザインなど、さまざまな制作物におけるディレクション・編集・取材・ライティングを幅広く経験。 2017年よりneccoに参画。好きなものはガンダム、花、鳥、写真、歌うこと。似ているキャラクターはニコロビン、メーテル、エボシ御前。こけしにも似ている。

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